- 2009-11-15 (日) 14:39
- 保育所風の子の徒然
保育所風の子の遠藤です。
わたしたちは、NPO法人として認可外保育所を運営しています。
認可外保育所というものを、ざっくりと説明すると、
「国基準」にしたがってつくられた認可保育所にくらべて、
「国基準ではない形」でつくられた認可外保育所になります。
これは言い方の問題?(笑
よく、国基準を満たせない保育所と勘違いされますが、
(実際に、そういう部分もありますが・・・)
保育所運営において、
あえていうなら「満たさない選択肢もある」ということです。
保育所開所当初、わたしたちの一番の悩みは、
給食をどうするか?ということでした。
給食室は、衛生管理上、つくっていなかったので、
給食センターといったところに発注すればいいと
考えてました。
でも、どこも受けてくれません。
給食センターが受けつける最低発注数が、
その当時で 50個~100個でしたし、
当日によっても、園児数(注文数)が変動する、わたしどものような
運営体制では、発注規模が小さすぎて、
給食センター側が、とても商売にならないというわけです。
民間の仕出し弁当屋さんと交渉したり、福祉施設向けの
お弁当をつくっている会社に相談したりしました。
最初、一日平均20個からでいいですよ、と引き受けて
くださったところでは、
毎日、コロッケ、エビフライなど、メニュが揚げ物ばかりで
ご飯のほかに2品程度、おかずがつくだけ。
こりゃ、こどもたちがかわいそうだと、断って、さがした
先は、小さな食堂の厨房でした。
お弁当づくりなんてやってないし、ましてや、小さなこども
用のメニューなんて、基本、考えたこともない。
それでも、こどもたちのためにと、お弁当箱さがしから、
一生懸命やってくださり、
メニューも、日替わりで、できるかぎり栄養バランスのいい
ものを、食べやすいものをと努力してくれました。
そんな給食事情ですが、
開所当初は、すでに仕事をしながらも、認可保育園に
入園できないご家庭の
駆け込み寺的なところもありましたし、
料理がちょっと苦手でというお母さんも多かったので(笑
給食利用は9割ぐらいありました。
その利用率が、最近、ちょっと変わってきています。
すこし減ってきました。
なにが変わったかというと、お母さんたちのライフ
スタイルが変わったというより、
たとえば、お父さんが送り迎えをするご家庭が
ぐっとふえて、
それだけでも、お母さんに時間的余裕ができて、お弁当を
つくってあげやすくなったって言います。
あとは、家庭内ごとの経済格差ということもあるでしょう。
お弁当にして、保育料の負担をすこしでも軽くしたいのです。
そんな中で、
キャラクター弁当だったりとか、バランスにこだわった
お弁当を準備するお母さんもいれば、
コンビニのパンだけ、というお母さんもいます。
まぁ、そういった「差」は、むかしから存在しました。
でもね、ちょっと首をかしげるような「差」が出てきます。
毎日、一生懸命、お弁当をつくってくれている。
忙しい中で、精一杯なのが伝わってくる。
でも、料理下手とか、手抜きともちがうんだけど、
え?これを、こどもに食べさせるの?
お家でも、こんなご飯を食べさせているのかな~と
心配になってくるんです。
これから述べることが、すべての原因というわけでは
けっしてありません。
ただ、つよい影響をあたえている面もあるだろうと
考えています。
「母乳育児」と、スローライフ的子育て。
できるだけ母乳で育てる効果・効能は理解しています。
そして、大人の都合で断乳させたりしないで、お子さん
たちが飲みたいだけ、おっぱいをすわせてあげる、
その心身の発育にあたえる、一定の効果も個人的に
認めています。
ただ、その延長線上で、食の細いこどもや、食わず嫌い
の多いこどもを、
つくりだしている事実があると感じています。
そして、いざ、食事だけに切り替えたときに、適切な
食事の作り方が
分からないお母さんが、一段と増えています。
中には、味覚障害があるのではないかと思うような
お母さんもいます。
たぶん、こういった現象は、保育所風の子だけの
問題ではないでしょう。
こういった問題を知るわたしたちは、何ができるので
しょうか。
保育園といえば、とくに認可基準などでは、
最近、緩和されつつあるとはいえ、
給食室が完備されていて、お子さんたちに、いつでも
あたたかい給食の提供をすること、
給食を身近でつくってもらえることで、食べ物に
対して、大切な気持ちを育むことが、
ずっと長いこと義務付けられてきました。
もちろん、お預かりしたお子さんたちに対して、食事
といった生活の質の保障をしていくことは、
大切な意味があることです。が、反面、
お家のことは、ちゃんとお家でやってよ!と突き放す
部分は、
保育園も幼稚園も少なからず、存在してきたと、
わたし個人は感じています。
そして、家庭内のことに首をつっこむような事がらで、
こどもの福祉を大きくそこなうこと以外は、
「子育て支援事業」だとか、
福祉にそぐわない、市場経済性のあるサービスであって、
保育ではない、とする意識も大きいものです。
もうすこし、意味のある議論を重ねたいと願っています。
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